Presentation Stage E 13日(水) 13:15-13:45
[medU-net] 長崎大学

佐々木 均

熱帯医学研究所・特命教授

核酸・遺伝子に最適な標的型微粒子製剤の開発とSARS-CoV-2ワクチンへの展開

我々は遺伝子・核酸医薬に最適な標的型微粒子製剤“ナノボール”を開発した。なかでも、免疫細胞を標的とするナノボールは、マラリア抗原をコードしたpDNAを搭載することにより、マウスマラリアに対し強力な核酸ワクチンになることを実証した。この結果を基に、SARS-CoV-2に対する吸入型mRNAワクチンの開発を行った。SARS-CoV-2の抗原タンパク質から、mRNAを数種作成し、調製条件を適正化することによりナノボールを調製した。この核酸ワクチンをマウスに経肺投与し感作した結果、マウスの血清および気管支肺胞洗浄液から、SARS-CoV-2特異的なIgG抗体を検出した。さらに、核酸ワクチンにアジュバントYを添加することにより、血清および気管支肺胞洗浄液中のIgG抗体が顕著に上昇する事を見いだし、特許を申請した(特願2021-74100)。現在は、ベンチャーキャピタルとともに臨床応用を目指している。

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